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理事長就任のご挨拶

日本消化器癌発生学会理事長 島田光生 2017年11月27日
一般社団法人
日本消化器癌発生学会
理事長 島田光生

日頃より、日本消化器癌発生学会の活動にご理解、ご協力を賜り、深く感謝申し上げます。

さて、私儀、2017年11月16日の理事会において、伝統ある本学会の第5代理事長に選出していただき、その栄誉と責任の重さに身が引き締まる思いであります。

本学会は、「消化器癌の発生と進展の解明」を目的として、1989年に日本消化器癌発生研究会として発足し、1997年には現在の日本消化器癌発生学会となり、初代大原 毅先生、第2代杉町圭蔵先生、第3代上西紀夫先生、第4代前原喜彦先生が理事長として大きく学会を発展させられ、2017年1月には一般社団法人となり新たな進化を続けております。

本学会の起源と特徴は、細分化され過ぎた消化器の癌を同一次元で論じ、かつその類似点、相違点を比較検討することによって、その発生・進展を知り、ひいては治療に結びつけること、すなわち、より大きな見地から消化器の癌として総括し一本の太い幹に戻ること(大原先生の言われた比較消化器癌発生学とでも言えるような学問)であり、またその研究の実現のため、臨床系(外科、内科)、病理、生化学などの各分野にわたる幅広い横断的な研究者が集い活動を行うことにあります。

本学会は、1996年に第1回国際消化器癌発生会議(International Conference of Gastroenterological Carcinogenesis)を田原榮一先生が広島で、2004年に第3回を上西紀夫先生が札幌で、2014年に第8回を前原喜彦先生が福岡で、そして今年第9回を馬場秀夫先生が熊本で本学会の支援のもと主催されることによって、早くからこの領域における世界的なプレゼンスを示してきています。

本学会は、これまでもユニークな発癌・進展の研究活動を通じ、国民の死亡原因第1位のがん対策の基盤となる活動を推進してきました、さらに今後も癌の予防や新たな治療法の開発を通じ社会に大きく貢献できるものと考えております。

近年、多くの若い医師が専門医研修ばかりに関心とエネルギーを使っている姿を見るにつけ、基礎医学へ接することの重要さや面白さを伝えたいと強く思っています。私は、若い医師が情熱を注ぎ、国際的な発癌・進展研究を一層発展させていけるような環境を整備することの必要性を強く感じております。
私の考えるこれからの本学会のミッションは、(1)若手研究者の更なる発掘・育成と支援、(2)学会のさらなる財政の健全化、(3)学会の英語化とグローバル化、(4)女性研究者の育成と支援と考えています。特に財政の健全化をさらに推し進めていくことによって研究助成の拡充など研究者の支援を大きくしていきたいと考えております。

私は、本学会の長い歴史や伝統ならびに前原前理事長が進めて来られたことを継承するとともに、大原先生が言われている“一つの視点にとらわれることなく様々な方向に向かって発展する”しなやかさと強さを持った学会として一層進化・発展するように、粉骨砕身取り組んでいく所存です。
会員の皆様、ならびに本学会の活動にご期待を寄せていただいている皆様におかれましては、さらなるご理解、ご協力、ご支援を賜りますよう、何卒宜しくお願い申し上げます。


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