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理事長就任のご挨拶

日本消化器癌発生学会理事長 前原喜彦 平成21年11月27日
日本消化器癌発生学会
理事長 前原喜彦

平素は、日本消化器癌発生学会の活動にご理解、ご協力を賜り、深く感謝申し上げます。

さて、私は、平成21年11月25日の理事会において、本学会の理事長に選出され、伝統ある本学会の運営について重責を担わせていただくこととなりました。理事長就任にあたりまして、会員の皆様及び、本学会の活動にご期待を寄せていただいている皆様に、ご挨拶を申し上げます。

歴史を振り返りますと、わが国の発癌研究は、1915年に山極勝三郎先生によってなされた、コールタールの塗布による扁平上皮癌の作成や、1932年に佐々木隆興先生、吉田富三先生によってなされた、オルトアミノアゾトルオールをラットに摂食させて肝癌を作成した世界で初めての内臓癌の発癌研究など、先達の輝かしい業績により世界をリードしてきました。

このような歴史を有するわが国におきまして、本学会は、「消化器癌の発生と進展の解明」を目的として、1989年に日本消化器癌発生研究会として発足し、1997年には現在の日本消化器癌発生学会へと発展してまいりました。本学会の特徴は、消化器癌の発生と進展のメカニズムの解明のため、外科、内科、病理、生化学などの各分野にわたる幅広い横断的な研究活動を行うことにあります。さらに、1996年には、広島大学の田原榮一先生が第1回国際消化器癌発生学会(International Conference of Gastroenterological Carcinogenesis)を広島で、2004年には東京大学の上西紀夫先生が第3回の同学会を札幌で主催され盛会のうちに終了しました。本学会は、我が国で開催されたそれらの国際的な発癌に関する学会を成功させるべく、支援させていただきました。このように、国内外における活動を通じて、本学会は、我が国の消化器癌の発癌研究を国際的にも高い水準に引き上げ、発展させることに貢献してきたものと考えております。そして、本年には記念すべき第20回の学術集会を迎えることとなりました。

国民の死亡原因の第一位を癌が占めている我が国では、平成19年に施行されたがん対策基本法において、がん予防の推進が基本的施策のひとつとして取り上げられております。したがって、本学会による発癌研究の推進は、我が国の対策の基盤となる活動でもあり、今後も一層研究活動を活性化させていくことにより、社会に大きく貢献できるものと考えております。

近年、若い医師が新しい制度の中で臨床研修を行い、その後、専門医を目指して懸命に臨床医学の研鑽を積む姿を見ると、将来の臨床医学の発展にとって心強いことであると感じております。一方で私は、本学会の中心的な活動である基礎医学についても、若い医師が同様に情熱を注ぐことができ、国際的な競争の中で我が国の発癌研究を一層発展させていけるような環境を整備することの必要性を強く感じております。したがいまして、私は癌の発生、進展に関する研究に取り組んでいる若い研究者の支援を本学会の最重要課題と位置づけ、積極的に取り組んでまいりたいと考えております。そのことは、必ずや将来の癌医療の充実、発展につながるものと信じております。そのような取り組みなどにより、今後もこの分野の癌研究において常に世界に向けて最新の情報を発信していけるよう、本学会の活動を一層充実させていきたいと考えております。

私は、本学会の長い歴史や伝統と実績、そして上西前理事長が進めて来られた仕事を継承し、本学会が一層発展するように、また、そのことが我が国の癌研究を前進させることにつながるように取り組んでいく所存です。何とぞ会員の皆様及び本学会の活動にご期待を寄せていただいている皆様のご理解、ご協力を賜りますよう、何卒宜しくお願い申し上げます。


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